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令和元年のナラ枯れ

 ナラ枯れ・・・文献には「カシノナガキクイムシが病原菌を伝播することによ って起こる、ミズナラ等が集団的に枯損する樹木の伝染病の流行」とある。当地域で最初に被害が確認されたのは平成20年11月、湯沢市院内地区で被害本数3本であった。あれから10年以上の歳月が経過し、その間、膨大な数量のミズナラ等の森林資源が枯損消失している。昨年度は前年度と比較して若干減少の傾向とされ、被害終焉の方向性を期待したが・・・
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▲暑い夏がまもなく終わろうとしている今、あちこちに赤褐色の枯損木が見られるようになった

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▲私の知る限り、今年最もインパクトのある激甚被害地・・・

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▲昨年、一昨年の被害で大きなダメージを受けている林分に止めを刺すかのように、今年の被害が覆い被さっている

思うこと
 この10年間、ナラ枯れ被害を絶滅するべく関係者は防除・伐倒駆除に懸命に取り組んできた。殺菌剤の樹幹注入、羽化脱出前に薬剤によるくん蒸、更新伐施業等多くの時間と費用を費やしてきたが、広大な自然界の中では抜本的な解決策には至っていない・・・ナラ類の枯損被害が蔓延している林分では、今まで抑制されていたユキツバキや笹類等の下層植生が林地を支配することになる。偶発的な攪乱現象に期待するということで、植生遷移の延長線上で極相林に至るには余りに多くの時間を必要とする。このままでは水源涵養や土砂崩壊・流出防備等森林の持つ公益的機能の低下が懸念される。
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令和元年9月の安全衛生委員会

 9月2日(月)山林部、製材部、運輸部、チップ部の代表者と役員で構成される月例の安全衛生委員会が開催された。 今回は林業労働災害事例の検証と横手労働基準監督署から指導いただいた事項についてミーティング等で周知徹底するよう注意喚起が行われた。
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▲安全管理者である兼子専務の進行により、資料に基づいて会議が進められた。

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▲ゼロ災の推進は如何なるものにも優先する重大事項であり、各委員は提出された案件の説明を真剣に聞いていた。労働災害撲滅は役員、従業員の壁を越え、会社全体で共有すべきテーマなのである・・・

思うこと
 林業は高性能林業機械が普及してきたことにより、生産性の向上、省力化、労働強度の軽減及び労働安全性が改善されつつあるが、労働災害発生頻度からみると作業の安全性は依然危険な状況にあるとされている。弊社は森林を守り育てる林業と、生産された木材を活用する木材製造業を担当する林業会社である。今日も職場が、安全で快適なものとなることをめざして、地道な安全活動を続けていかなければならない・・・労働災害撲滅に特効薬は無いのである。



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