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春の山見

 森林の林分状況調査は空中写真やドローンによる場合が多くなったが、初春の草本類が繁茂する前に林内を踏査し、現場からの情報を得て状況を把握することは事業を計画していく上で重要なことである。5月某日、3名で社有林の今年度事業計画地を、そして取得の要請がある林地をそれぞれ踏査した。
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▲春山は日差し眩しく林内が明るい。下層植生も少なく歩きやすい。立木の成長状況や地形を見ながら奥地へと入っていく。

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▲ちょっと一服・・・兼子社長と市川事業管理課長。長時間の山歩きでちょっと疲れ気味だが、春の暖かい日差しと爽やかな風が心地よく、表情は元気いっぱいである。

思うこと
 林業関係で生きるということは、フィールドは基本的に山であり、森林であり、自然界の中で息づく樹木群である。経営に携わる者は、年を重ねるにデスクワークや会議等が多くなり、着衣も作業服からスーツ等へと変わっていく。複雑な人間関係、厳しさを増す経済環境、経営責任への思いが強い人程ストレスを抱え込む。久々に山に入り、土の上を、斜面を歩いて、心地よい風とフィトンチッドを浴びて、うっすらと汗ばむ・・・心身ともにリフレッシュできる時間である。兼子社長は久々の森林踏査で疲れたみたいだが表情は明るい。機会を見つけてできるだけ山を歩こう!と思っているに違いない・・・
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木材流通センター“広葉樹の森”

 かつて、横手市に雄平素材生産協同組合が経営する県内唯一の広葉樹原木市場があった。地域の広葉樹有用材の市場評価を確保し、有利販売を推進することにより、所有者への利益還元を目指してきたが、集荷量の減少、価格の低迷等が長期におよび、一昨年40年の歴史に幕を降ろした。その後、地元森林組合や林業事業体が結集して地域生産材を集約して販売する機能を持つ木材流通センター“広葉樹の森”(代表者:鈴木林業社長・鈴木一夫氏)を発足し、集荷量に応じて適宜販売先と交渉し、有利販売に努めている。
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▲冬期に伐採された広葉樹(ブナ、ナラ、ウダイカンバ、サワグルミ、クリ、イタヤ等)が集荷されている。貴重な森林資源である。

思うこと
 かつて、当該広葉樹原木市場は豊富な広葉樹資源を背景に、優良な付加価値の高い用材の集荷があり、活気に満ちた市場機能を発揮していた。しかしながら時代の変遷により集荷量が減少し、市場運営の継続を断念せざるを得なかった・・・という歴史である。その後、ナラ枯れ対策等地域において広葉樹伐採更新が行われていることから、少量ながらも貴重な広葉樹用材が生産されている・・・こうした現状に鑑み、森林組合、林業事業体等地域の林業関係者が協議を重ね、木材流通センター“広葉樹の森”による継続を実現させたのである。いろんな場面で云えることだが、現実を否定し廃止することはある意味容易である。現実を肯定し歩みを継続することは難儀なことではあるが、果たす役割は大きく、確実に前進する。取り組んでくれている皆さんに敬意と感謝を申し上げたい。
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