再造林
戦後、先人を含め地域が一丸となって造成してきたスギ人工林は標準伐期令の域に到達し、利用間伐から皆伐・更新施業へと移行する時期に来ている。植えて育てるという長い時代を経て収穫する時代を迎えているのである。しかし、ここに来て皆伐しても植栽されない林分が増えている。そんな中で、立木購入して昨年より伐採している県行造林地について、土地所有者である羽後町と長期森林経営委託経営契約を締結し、今春に植栽するとともに植栽後3年間の下刈り作業を各種造林補助事業を活用しながら、弊社で労働力確保と事業費を負担して、森林造成を担当することとした。

▲4月15日、安藤羽後町長を訪れ、今般の契約に基づく再造林施業について意見交換する機会を得た。(写真左が安藤町長、右が兼子社長)安藤町長は森林・林業についての造詣が深く、当該事業の意義と森林資源を育成していくことの重要性を共有することができた。

▲広大な杉人工林伐採跡地・・・将来における森林資源確保と森林機能の維持増進を図るため、再造林を実施する。
思うこと
今から50年程前、秋田県の民有林は拡大造林を主体として造林ブームであった。1万ヘクタール造林事業の推進を基軸に先人を含め地域が一丸となって取り組んできた。炎天下の下刈り作業、除伐、枝打ち、間伐施業を経て、面積でも、材積でも日本一のスギ人工林となり、秋田県林業・木材産業を支えている。育てる林業から収穫する林業へと推移していく中で、伐採しても再造林されない林分が目立つようになった。長引く林業不況にあって林業経営意欲、投資意欲の減退が伐採跡地放置という形で顕著に表れている。このままでは将来の地域森林資源は激減、枯渇の状態になることが懸念される。弊社では労働力確保や事業費負担の捻出などリスクも多い中で、再造林施業は林業会社の使命として取り組んでいきたい事項である。秋田県林業の教訓ともいえる、佐竹藩家老「渋江内膳政光」の名言である「国の宝は山なり、然れども伐り尽くす時は用に立たず、尽きざる以前に備えを立つべし、山の衰えは即ち国の衰えなり」の教えは、時代がどんなに変遷しようとも変わることはない・・・。

▲4月15日、安藤羽後町長を訪れ、今般の契約に基づく再造林施業について意見交換する機会を得た。(写真左が安藤町長、右が兼子社長)安藤町長は森林・林業についての造詣が深く、当該事業の意義と森林資源を育成していくことの重要性を共有することができた。

▲広大な杉人工林伐採跡地・・・将来における森林資源確保と森林機能の維持増進を図るため、再造林を実施する。

今から50年程前、秋田県の民有林は拡大造林を主体として造林ブームであった。1万ヘクタール造林事業の推進を基軸に先人を含め地域が一丸となって取り組んできた。炎天下の下刈り作業、除伐、枝打ち、間伐施業を経て、面積でも、材積でも日本一のスギ人工林となり、秋田県林業・木材産業を支えている。育てる林業から収穫する林業へと推移していく中で、伐採しても再造林されない林分が目立つようになった。長引く林業不況にあって林業経営意欲、投資意欲の減退が伐採跡地放置という形で顕著に表れている。このままでは将来の地域森林資源は激減、枯渇の状態になることが懸念される。弊社では労働力確保や事業費負担の捻出などリスクも多い中で、再造林施業は林業会社の使命として取り組んでいきたい事項である。秋田県林業の教訓ともいえる、佐竹藩家老「渋江内膳政光」の名言である「国の宝は山なり、然れども伐り尽くす時は用に立たず、尽きざる以前に備えを立つべし、山の衰えは即ち国の衰えなり」の教えは、時代がどんなに変遷しようとも変わることはない・・・。
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