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若い力・その7

 入社5年目の25歳YOさん、製材部に所属し、主に地元工務店へ注文材の配達作業を担当している。
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▲特別に営業係を配置していない製材部では配達担当者が追加注文を受けるなどちょっとの営業マンも兼ねている。いつも笑顔で、誠実に、そして機敏に対応・・・つい注文したくなるような好青年である。

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▲住宅建築材の注文は規格寸法が多種多様である。内容をしっかりと確認しながらトラックに積み込む・・・部材の名称、規格寸法、品質等多くの知識を先輩達から学び、自らも研鑽して、材木を取り扱う目が活き活きしている・・・

思うこと 
 かつて、地域にはたくさんの製材所があった。中心地の湯沢市街地には老舗の製材所が軒を並べる「材木町」があり、木材産業に活気漲る時代があった。昭和50年代半ばから需要が縮小し、事業所数・従業者数とも漸減基調を辿り、現在は僅かの工場しか稼働していない。寂しい限りである。厳しい状況の中で、若者が笑顔で、元気いっぱいに第一線で活躍している姿は何とも頼もしい。地域が必要とするものを地域で生産して供給していく「地消地産」 の体系こそ、弊社の企業理念である地域貢献の基本なのである。最前線で若者が今日も笑顔で頑張っている・・・
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若い力・その6

 入社6年目のKSさん、24歳、2年間のニューグリーンマイスター育成学校研修を経て、現在ハーベスタのオペレーターとして素材生産現場の第一線で活躍している。
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▲朝、現場を訪れたらハーベスタのソーチェンの研磨をしていた。声をかけたらとびっきりの笑顔で挨拶してくれた。入社当時は温和しい性格で無口ということを聞いていたが、目の前にいる彼は、笑顔が素敵で、礼儀正しく、多様な高性能林業機械の操作に果敢に挑戦しているアクティブな若者である。仕事ぶりからも誠実な人柄がうかがえる・・・

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▲ハーベスタは、伐倒・枝払い・玉切り・集積という多機能を有する高性能林業機械である。径級や通直性、材質を見極めながら建築用材、合板材、チップ材に区分して造材する。先輩達からの指導を受け、日々自己研鑽に努め、造材技術をマスターしたのである。

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▲造材された材は次工程のフォワーダによる積み込み作業がしやすいように区分して集積する。 

 思うこと
 ハーベスタは高性能林業機械の中でも多様な工程を担当できる優れものである。伐倒は主にチェンソーが担当しているが、かつて、難儀な作業で最も時間を要していた枝払い・玉切り・集積の工程を安全に、迅速に行うことができる。ハーベスタを操作している彼は、素材生産事業の中枢を担当しているという自信に満ちあふれ、顔つきも精悍そのものである。若者がいろんな現場を経験し、技術を向上させながら、厳しい自然界の中でたくましく育っている・・・

若い力・その5

 秋田林業大学校一期生のKMさん、入社2年目の22歳である。2年間の林業大学校での研修を修了し、即戦力で活躍している。林業機械は何でも挑戦しているようだが、今日は冬の厳しい自然環境の中でチェンソーによる伐倒作業である。
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▲雪を漕いでようやく現場に辿り着いた・・・日焼けして精悍な顔つきになっているが、とびっきりの笑顔で朝の挨拶をしてくれた。たくましいチェンソーマンに育っている・・・今日は1m以上の雪掘りをして、広葉樹の伐倒作業を担当している。

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▲ 上ヨシ、退避所ヨシ、伐倒方向ヨシ・・・雪山に指差し呼称の声が響く

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▲ 受け口切り・・・芯切りして材の割れを防ぐこともしっかり行っている。

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▲ 追い口切り・・・受け口の高さの下から2/3程度の位置を水平に切り込んでいく。安全クサビを使いながら、切り込み過ぎないようにして伐倒方向を安定させている。

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▲安定ヨシ・・・予定した方向に倒れている、芯切りしている、両端のつるはしっかり伐倒方向を指示している。見ていて安心・安全の伐倒作業である。

思うこと
 伐倒木根元の雪掘りをし伐採していく。形状がほぼ円錐形のスギなどに比べ、重心がわかりにくい広葉樹の伐倒には高度な技術と細心の注意が必要とされる。まだ若いチェンソーマンであるが、先輩方の作業から基本技術を学び、自らも研鑽を重ねて会得した安全確実な伐倒技術である。心身共にたくましく成長していることが実感できる。自然界は厳しい環境の下で、強靱な心身と揺るぎない自信、そして人格を育んでくれている・・・

若い力・その4

 秋田林業大学校一期生のTKさん、入社2年目の21歳である。2年間の林業大学校での研修を修了し、即戦力で活躍している。冬の厳しい自然環境の中でグラップル/バックホウとSフォワーダで搬出作業を担当している。パワフルな仕事ぶりが能力の高さと成長を感じさせてくれる・・・
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▲現場に行くと、元気に挨拶してくれる、気軽に話しかけてくれる・・・優しい好青年である。

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▲ グラップル/バックホウによる積み込み作業、スピード感、安定感に驚く・・・

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▲Sフォワーダでスギ素材の搬出作業、巧みな操縦で搬出路を降りてくる、高い技術力と動じない胆力を感じる・・・

思うこと
 会社活動の原動力は、経験豊富な熟年世代、体力・知力充実の中堅世代、そして次代を担うエネルギッシュな若い世代との融和から生まれる。とりわけ林業技術は基本的に伝承の技術であり、年令の垣根を越えたチームワークが必要である。今回、現場で働く10代、20代の若者達がたくましく成長している姿を追ってみた・・・(今回で4回目の紹介)。TKさんは若いのに「礼儀正しさと優しさとたくましさ」を身につけている。先輩達との連携作業からチームワークの重要性を学び、厳しい自然界のフィールドでたくましい精神力を体得したのだと思う。林業の現場は人格を養う修行の場でもある・・・

ナラ枯れ被害木の分解

 当地域で最初にナラ枯れ被害が確認されたのは平成20年9月である。10年余が経過する中で枯損被害は増え続け、失った広葉樹森林資源の蓄積量は膨大である。赤褐色の葉が脱落し、一面に緑が支配する万緑の時期には目視で認識できない被害木の実態が、落葉して一面の銀世界になると、被害木のその後が目に飛び込んでくる。1月のある日、当該広葉樹林地で見た光景に驚かされた・・・
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▲ナラ枯れ被害木は、枯れた年には枯れ葉が枝に残っているが、年を越すと脱落して枝と幹のみとなり、次に小枝が脱落し始める。やがては上記写真のように大枝と幹のみとなる。更に5~6年が経過すると、主幹が折れたり、根元から転倒したりする・・・この状態ではしばらくの間、多様な森林機能の発揮は期待できない・・・

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▲当該林地では峰部に被害が集中していることが確認できる・・・幹と大枝のみが残る状態となり、隣接する健全木とは明らかに異なる・・・

思うこと
 ナラ枯れ被害木は1.枯れ葉が残存 2.枝と幹のみ 3.小枝が残存 4.大枝と幹のみ 5.主幹の折損 6.主幹の転倒という順で分解される。危険の大きな主幹の折損は早ければ2年後から,主幹の転倒は5~6年後から出現するという調査結果がある。このことから,樹下の安全を十分に考慮すると,枯死木は2年以内に伐倒することが望ましい。主幹の転倒という大きな危険が存在する以上、当該被害地への入山にも細心の配慮が必要である。また、斜立した樹形にしかならない小高木樹種が繁茂している場合もあり、萌芽更新が期待できないことから高木樹種による更新が進みにくいことも懸念材料のひとつである。いずれにしても、被害地に於いては大きなリスクを抱えて森林再生を目指していくことになる。私達はこの現実に真摯に向き合い、健全な森林環境を創造していかなければならない・・・
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