伐倒技術の伝承
この地域に伝承されてきた、名人が研鑽を続け修得してきた伐倒技術を次代を担う後継者に伝承していくことは大事なテーマである。そのため昨年度「森の名手名人」に選定された伐採のスペシャリスト、高橋栄一氏(林業技術指導員)の伐倒技術の記録ビデオ撮影が行われた。100年を超える高樹齢大径木の伐倒作業は見ていても緊張感が漂い、すざまじくダイナミックである。狙った方向にイメージ通りに、地響きをたてて倒れる瞬間は、まさに林業の醍醐味である。

▲上ヨシ!まわりヨシ!退避場所ヨシ!の声と作業開始合図の笛の音が自然界の静寂を切り裂く・・・

▲受け口をつくる・・・その1・真横から切り進む

▲受け口をつくる・・・その2・斜め上方向から切り進む

▲口元の一直線に出会うラインが会合線、ここが木の倒れる支点となる。その会合線と垂直に交わる方向が、木が倒れる方向である。左手でつかんでいるフロントハンドルを見て方向を確認している。伐倒方向ヨシ!

▲追い口をつくる・・・受け口の反対側から水平に切り込みを入れる

▲追い口は受け口の会合線に平行になるように切り進んで、最後に一定の幅「ツル」を残し、安全クサビ(今回は4本)を打ち込んで重心を移動させながら予定の方向に倒す

▲狙い通りの方向へ倒れていく・・・

▲伐倒した切り株。芯は材割れしないように受け口からチェンソーを入れて芯切りしており、ツルは両端だけが残っている。名人曰く、伐倒がうまくなるコツは「追い口を切りすぎないこと、ツルをきちんと残すこと」という。切り株が技術の高さと確かさを物語っている。・・・安定ヨシ!
思うこと・・・
樹木は樹種、樹齢、地質、地形等によって複雑に成長応力が凝縮しており、難しい木や困難な環境での伐倒作業については、経験と知識に裏付けされた高度な技術力と、動じない精神力・胆力が必要である。そして、作業を見ていて思ったことは、樹木の成長してきた歴史に真摯に向き合い、礼を尽くして誠心誠意担当する・・・という考え方こそ、安全に作業を進めていく上では大事なことであると云うことであった。

▲上ヨシ!まわりヨシ!退避場所ヨシ!の声と作業開始合図の笛の音が自然界の静寂を切り裂く・・・

▲受け口をつくる・・・その1・真横から切り進む

▲受け口をつくる・・・その2・斜め上方向から切り進む

▲口元の一直線に出会うラインが会合線、ここが木の倒れる支点となる。その会合線と垂直に交わる方向が、木が倒れる方向である。左手でつかんでいるフロントハンドルを見て方向を確認している。伐倒方向ヨシ!

▲追い口をつくる・・・受け口の反対側から水平に切り込みを入れる

▲追い口は受け口の会合線に平行になるように切り進んで、最後に一定の幅「ツル」を残し、安全クサビ(今回は4本)を打ち込んで重心を移動させながら予定の方向に倒す

▲狙い通りの方向へ倒れていく・・・

▲伐倒した切り株。芯は材割れしないように受け口からチェンソーを入れて芯切りしており、ツルは両端だけが残っている。名人曰く、伐倒がうまくなるコツは「追い口を切りすぎないこと、ツルをきちんと残すこと」という。切り株が技術の高さと確かさを物語っている。・・・安定ヨシ!
思うこと・・・
樹木は樹種、樹齢、地質、地形等によって複雑に成長応力が凝縮しており、難しい木や困難な環境での伐倒作業については、経験と知識に裏付けされた高度な技術力と、動じない精神力・胆力が必要である。そして、作業を見ていて思ったことは、樹木の成長してきた歴史に真摯に向き合い、礼を尽くして誠心誠意担当する・・・という考え方こそ、安全に作業を進めていく上では大事なことであると云うことであった。
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