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流木の脅威

 今年は7月初めの九州北部豪雨災害をはじめ、全国で大雨による災害が多い。海水温の上昇による積乱雲の異常な発達が影響しているのではないかと云われている。正に異常気象である。今回の九州北部の被害で気づいたことは、流木の異常な多さである。流木が川をせき止め、川を氾濫させ、橋げたに引っ掛かり橋げたを破壊するという映像は心底の恐怖を感じたのである。
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  (ネット情報参照)
 山斜面が崩れて根刮ぎこがれたもの、林内に放置された林地残材等様々であるが、報道では流木総量は20万m3以上であるという・・・貴重な森林資源が豪雨災害を拡大させたという居た堪れない現実である。

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 秋田県でも7月22日からの記録的な大雨により、大仙市を中心に河川氾濫、土砂災害等の甚大な被害が発生した。量的には九州北部のそれとは比較にならないが、少なからず流木が被害を拡大させた現場が近くにあった。

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 森林の持つ公益的機能の代表的なものに水源涵養・土砂崩壊防備・土砂流出防備等がある。これらの機能を維持増進し、国土保全を推進していくためには適正な森林整備を行い、健全な森林を育成していくことが必要である。このことが山斜面の崩壊、流木の発生等を防ぐ最大の要因なのである。

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 あわせて伐採現場における林地残材を発生させない生産システムの構築が必要であり、一般用材、合板材、チップ材等の用途に応じて全て利活用していくという体系の実現が必要なのである。この延長線上に林業経営意欲を喚起していくこと、森林資源再生のための造林施業を現実化していくことのインセンティブが存在するのだと思う。
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複層林誘導伐施業

 森林を構成する樹木を部分的に伐採し、その後植林を行うこと等により、年齢や高さの異なる樹木から構成される森林(複層林)を造成する森林づくり施業を国有林内で担当している。林況に応じて広葉樹等を活用するなど多様な森林を目指して整備し、主伐にあたっては、小面積分散伐採を行っている。
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 ▲帯状伐採:基本的に帯の幅を概ね隣接する上木樹高の2倍以内に設定し、伐区と残存区を交互に配置する。

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 ▲群状伐採:伐区が集中しないよう分散させ、モザイク的に配置させる。

 これらの施業では、継続的な樹冠の維持により裸地化が防止され、水源涵養や土砂流出防止等公益的機能が維持され、天然力の活用による植栽や下刈り等、造成コストの省力化できるという効果が期待される。
 
木材価格の長期低迷等林業を取り巻く厳しい経済環境が続く中で、多様な機能を持つ健全な森林を次代に繋いでいくための弛まぬ挑戦である・・・
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